現地に来て初めて知った教科書にないフランス語のスラング6つ

コラム

私は2012年に初めて渡仏し、それから2021年までフランスに住んでいました。
私の場合、フランス語は日本の大学で学んだのですが、フランス本国に来てから初めて聞いた言葉や表現も少なくありませんでした。

マーモットさん
マーモットさん

ここでは、ネイティブにはよく使われているけれど教科書には載っていないフランス語の俗語を紹介するよ!

mignon(ミニョン) : かわいい

日本語の「かわいい」に近い言葉です。
日本の大学の教科書では、「かわいい」という意味の言葉は「joli (ジョリ)」であると教わりましたが、「joli (ジョリ)」はどちらかというと「きれい」という感じに近いように見受けられました。
この「mignon」は、赤ちゃんや可愛い動物、女の子に対して使うのはもちろん、男の子に対しても使っていました(印象に残っているのは、弟が来仏した時、フランス人女子に「Il est mignon! (彼、かわいい!)」と言われ、連絡先を聞かれていました 笑)。

マーモットさん
マーモットさん

何でもかんでも「かわいい」って思える感性って、「かわいい」よね!

nichon (ニション) : おっぱい

これは日本語でいうと「おっぱい」という言葉に近いです。
医学的なそっけない?言葉である「poitrine (ポワトリーヌ)」というのは大学のフラ語授業で習いましたが、「nichon (ニション)」を教えてくれる先生はいませんでした。『Taxi 2』という映画で、日本語のあいさつ「こんにちは」の発音をふざけてレクチャーするシーンがあります。


先生役?の役者さんが「CON NICHON AAH !!!」と連呼していますが、これは「con (馬鹿な) nichon (おっぱい)」という意味です。
このシーンのおかげで、日本語のあいさつを覚えたフランス人も少なくないとか…。日本人としては、ちょっと複雑な気分です。

マーモットさん
マーモットさん

「ニション」って言葉の響きがポップで可愛くていいよね!

bouffer (ブフェ) : 食う

これは日本語の「食う」に近い言葉です。本来は「膨らむ」という意味だそうですが、「腹を膨らませる」ということで「食う」になったのだと思います(ちなみに、一般的な「食べる」という動詞は「manger」です)。ちょっと下品な感じがするのか、女性で使う人はあまりいませんでした。

マーモットさん
マーモットさん

ちょっとワイルドな感じがする言葉かも?

bagnole (バニョル) : 車

この言葉は「車」という意味の言葉です。「オンボロ車」のような、ちょっと馬鹿にしたニュアンスがあるらしいので、誰彼かまわず使うのは気をつけたほうが良さそうです。

マーモットさん
マーモットさん

上司とかの車に対して使うのはまずいかもね。

nickel (ニッケル) : 完璧だ

ニッケルは金属の一種のことですが、フランス語の俗語では「完璧である(または清潔である)」という意味があります。ニッケルの白く輝く様子から由来しているとか…。フランス人たちは「C’est nickel !(セ・ニケル) 」と、よく言っていました。

マーモットさん
マーモットさん

フランス語で「完璧」を表すその他の言葉は、「parfait (パるフェ)」とか「impecable」とか、色々あるよ。

ça caille (サ・カイユ) : とても寒い

一般的なフランス語では「寒い」という時は「 froid (フロワ)」を使いますが、フランスでは「ça caille」もよく使われていました。
フランス語で「うずら」のことを「caille」というので、うずらが語源なのかと思ったらそうではなく、「cailler」というラテン語由来の動詞があるそうです(意味は「凍結させる」)。体液が凍結されてしまいそうなほどの厳しい寒さを表現した言葉のようです。

マーモットさん
マーモットさん

比較的暖かいパリでも、冬は氷点下になることがたまにあるよ。

現地に行ってみないと生きた言葉は学べない?!

やはり、多くのネイティブスピーカーに囲まれて初めて、その国でリアルに使われている言葉が見えてくるのだと思います。きっと、それは日本語も同じはずです。
海外で長期間暮らしてみなければ一生知らなかったであろう言葉たちが、今は何だか愛おしく感じられます。

タイトルとURLをコピーしました