フランス語の接続法

フランス語初級講座

英文法には存在しないので、「接続法」と聞いてもピンと来ないかもしれません。

接続法とは何かというと、話者の主観を表現するときに使われる用法です。

具体的には、話し手の願望・意志・疑惑・否定・感情などを表すときに使わます。

マーモットさん
マーモットさん

まずは接続法の活用を確認して、それから具体的な使い方の例を見ていこう♪

接続法現在の活用

接続法現在

接続法の語幹は、基本的には直説法現在三人称複数の語幹を使います。

【第一群規則動詞 aimer (~を愛する、~が好きだ) の接続法の活用】
j’aimeジェーム
tu aimesテュ・エーム
il aimeイレーム
nous aimionsヌ・ゼミオン
vous aimiezヴ・ゼミエ
ils aimentイル・ゼーム

【第二群規則動詞 finir (~を終える) の接続法の活用】
je finisseジュ・フィニッス
tu finissesテュ・フィニッス
il finisseイル・フィニッス
nous finissionヌ・フィニッシオンs
vous finissiezヴ・フィニッシエ
ils finissentイル・フィニッス

とはいえ例外も存在していて、特殊な語幹を持つ動詞や、nousとvousの接続法現在の語幹だけ他の人称と異なる動詞もある。

  • 【例外的な動詞の例】
  • faireフェーる(する、作る)→ (接続法現在一人称単数) je fasseジュ・ファス(接続法現在一人称複数) nous fassionsヌ・ファッシオン
  • allerアレ(行く)→ (接続法現在一人称単数) j’ailleジャイユ(接続法現在一人称複数) nous allionsヌ・ザリオン
  • pouvoirプヴォワーる(できる)→ (接続法現在一人称単数) je puisseジュ・ピュイス(接続法現在一人称複数) nous puissionsヌ・ピュイッスィオン
  • vouloirヴロワーる(行く)→ (接続法現在一人称単数) je veuilleジュ・ヴイユ(接続法現在一人称複数) nous voulionsヌ・ヴロン
  • avoirアヴォワーる(~を持っている、~がある)→ (接続法現在一人称単数) j’aieジェ(接続法現在一人称複数) nous ayonsヌ・ゼイヨン
  • êtreエートる(~だ、~にいる)→ (接続法現在一人称単数) je soisジュ・ソワ(接続法現在一人称複数) nous soyonsヌ・ソワイヨン
マーモットさん
マーモットさん

よく使うから、êtreとavoirの活用表も載せておくね。

【不規則動詞 avoirアヴォワーる(~を持っている、~がある) の接続法の活用】
j’aieジェ
tu aiesテュ・エ
il aitイレ
nous ayonヌ・ゼイヨンs
vous ayezヴ・ゼイエ
ils aientイル・ゼ

【不規則動詞 êtreエートる (~だ、~にいる) の接続法の活用】
je soisジュ・ソワ
tu soisテュ・ソワ
il soitイル・ソワ
nous soyonsヌ・ソワイヨン
vous soyezヴ・ソワイエ
ils soientイル・ソワ

接続法過去

ついでに接続法過去についてもご紹介します。

接続法過去は、「avoir または être の接続法 + 過去分詞」でつくることができます。

【aimer (~を愛する、~が好きだ) の接続法過去の活用】
j’aie aiméジェイ・エメ
tu aies aiméテュ・エ・エメ
il ait aiméイレ・エメ
nous ayons aiméヌ・ゼイヨン・エメ
vous ayez aiméヴ・ゼイエ・エメ
ils aient aiméイル・ゼ・エメ

マーモットさん
マーモットさん

過去形の助動詞にêtreを使う動詞は、主語と過去分詞の性数の一致が起こるよ!

devenirドゥヴニーる (~になる) の接続法過去の活用】
je sois devenuジュ・ソワ・ドゥヴニュ(e)
tu sois devenuテュ・ソワ・ドゥヴニュ(e)
il soit devenuイル・ソワ・ドゥヴニュ / elle soit devenueエル・ソワ・ドゥヴニュ
nous soyons devenuヌ・ソワイヨン・ドゥヴニュ(e)s
vous soyez devenuヴ・ソワイエ・ドゥヴニュ(e)(s)
ils soient devenusイル・ソワ・ドゥヴニュ / elles soient devenuesエル・ソワ・ドゥヴニュ

接続法の使い方

話者の主観を表す

Je veux queジュ・ヴ・ク + (接続法) : ~してほしい、~を望む】
Je veux que mon fils réussisse ses examensジュ・ヴ・ク・モン・フィス・れユッシス・セ・ゼクザマン. 私は息子に試験に受かってほしい。

Je souhaite queジュ・スエトゥ・ク + (接続法) : ~を願う、希望する】
Je souhaite que le monde soit en paixジュ・スエットゥ・ク・ル・モンド・ソワ・ペ. 私は世界が平和であることを願う。

Je crains queジュ・クらン・ク + (接続法) : ~を恐れる、~を心配する】
Je crains que vous n’y arriviez jamaisジュ・クらン・ク・ヴ・ニ・アりヴィエ・ジャメ. 私は、あなた(達)がそこにたどり着けないことを心配する。

Je doute queジュ・ドゥトゥ・ク + (接続法) : ~を疑う】
Je doute que les OVNIs existentジュ・ドゥトゥ・ク・レ・ゾヴニ・エキジストゥ. 私はUFOが存在していることを疑っている。

Il faut queイル・フォー・ク + (接続法) : ~しなければならない】
Il faut que j’aille travaillerイル・フォー・ク・ジャイユ・トらヴァイエ. 仕事に行かなければならない。

Il est nécessaire queイレ・ネセセーる・ク + (接続法) : ~の必要がある】
Il est nécessaire qu’il finisse ses devoirsイレ・ネセセーる・キル・フィニッス・セ・ドゥヴォワーる. 彼は宿題を終わらせる必要がある。

Il est possible queイレ・ポッシブル・ク + (接続法) : ~の可能性がある】
Il est possible qu’elle vienne à la fêteイレ・ポッシブル・ケル・ヴィエンヌ・ア・ラ・フェットゥ. パーティーに彼女が来る可能性がある。

Il vaut mieux queイル・ヴォー・ミュー・ク+ (接続法) : ~だといいんだけど、~したほうがいい】
Il vaut mieux que tu te couches plus tôt.イル・ヴォー・ミュー・ク・テュ・トゥ・クーシュ・プリュ・ト 君はもっと早く寝たほうがいい。

Je ne penseジュ・ヌ・パンス(croisクろワ) pas queパ・ク + (接続法) : ~だと思わない】
Je ne pense pas qu’il ait raisonジュ・ヌ・パンス・パ・キレ・れゾン. 私は彼が正しいとは思わない。

マーモットさん
マーモットさん

ちなみに、否定形ではない肯定形の「je pense queジュ・パンス・ク」の場合は、接続法ではなく直接法を使うよ!
例)Je pense qu‘il a raisonジュ・パンス・キラ・れゾン. 私は彼が正しいと思う。

特定の表現の後に使われる

従属節が、目的・仮定・譲歩・否定などを表す接続語句で始まる場合、接続法が使われます。

マーモットさん
マーモットさん

よく使う表現を下にまとめておいたよ♪

pour queプーる・ク : ~するために・~するように】
Je prie pour que tu ne sois pas maladeジュ・プり・プーる・ク・テュ・ヌ・ソワ・パ・マラードゥ. 私は君が病気にならないように祈る。

bien queビアン・ク : ~にも関わらず】
Bien qu’il soit bon marché et délicieux, ce restaurant n’est pas très populaireビアン・キル・ソワ・ボン・マるシェ・エ・デリシュー・ス・レストらン・ネ・パ・トれ・ポピュレーる. このレストランは安くて美味しいにも関わらず、あまり人気がない。

avant queアヴァン・ク : ~の前に】
Je vais faire des courses avant qu’il pleuveジュ・ヴェ・フェーる・デ・クるス・アヴァン・キル・プルーヴ. 私は雨が降る前に買い物に行きます。

jusqu’à ce queジュスカスク : ~するまで】
Je l’attends au café jusqu’à ce que son travail à temps partiel soit terminéジュ・ラタン・オ・カフェ・ジュスカスク・ソン・トらバイユ・ア・タン・パるスィエル・ソワ・テるミネ. 彼のアルバイトが終わるまで、私はカフェで彼を待っている。

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