フランス語の命令法のつくり方は、基本的にはtu, nous, vousの直説法現在の形から主語を取り除くというものです。

以下で、具体的に見ていこう!

第一群規則動詞の命令法
「tu」の命令法は、直説法現在の活用から、最後のsを取り除く点に注意しましょう。
「nous」と「vous」に対する命令法に関しては、直説法現在の活用と同様です。
- 【tu】Continue. 続けろ、続けなさい。
- 【nous】Continuons. 続けましょう。
- 【vous】Continuez. 続けてください。
【第一群規則動詞の命令法の例文】
Ecoute-moi ! 私の話を聞いて!(moi(モワ)は「私」を表す)
Regardons ce film. この映画を見よう。
Étudiez l’anglais. 英語を勉強してください。
第二群規則動詞の命令法
基本的に、直説法現在の活用と同形です。
- 【tu】Choisis. 選べ、選びなさい。
- 【nous】Choisissons. 選びましょう。
- 【vous】Choisissez. 選んでください。
【第二群規則動詞の命令法の例文】
Finis tes devoirs. 君の宿題を終わらせなさい。
Choisissez ça. これを選んでください。
不規則動詞 aller(アレ) の命令法
- 【tu】Va. 行け、行きなさい。(直説法現在のvasから語末のsを取り除いた形)
- 【nous】Allons. 行きましょう。
- 【vous】Allez. 行ってください。

allerの命令法は、「Allons-y(そこに行きましょう)」とか、日常会話でもかなり使われるよ。
あと、スポーツ選手を応援するときに「Allez!(行け!)」ってよく言ってるよ。
【aller の命令法の例文】
Va à l’école maintenant ! 今すぐ学校に行きなさい!
Allons au zoo. 動物園に行きましょう。
Allez chercher les clés ! 鍵を探しに行ってください!
不規則動詞 être(エートル) の命令法
êtreの命令法は、直説法現在の活用とはまったく異なった、特殊な形になるので注意が必要です。
êtreの命令法の後には形容詞がおかれて、「…しなさい(しましょう)」「…の状態でいなさい(いましょう)」という意味になります。
- 【tu】Sois tranquille. 静かにしろ、しなさい。
- 【nous】Soyons tranquilles. 静かにしましょう。
- 【vous】Soyez tranquille(s). 静かにしてください。

êtreの命令法の後におかれる形容詞は、主語によって性数の一致が起こるよ!
例えば、「Soyons tranquilles.」のように、複数のnousに対する場合は複数を表すsを形容詞につけるんだ。vousに対する「Soyez tranquille(s)」は、一人の人に向けて言っている場合はsなし、複数に向けて言っている場合はsを付けよう。
【être の命令法の例文】
Sois sage. いい子でいなさい。
Soyons prudents. 慎重になろう。
Soyez doux. 優しくしましょう。
不規則動詞 avoir(アヴォワール) の命令法
avoirもêtreの命令法同様、直説法現在の活用とはまったく異なります。
avoirの後には抽象名詞がおかれます。
- 【tu】Aie. 持て、持ちなさい。
- 【nous】Ayons. 持ちましょう。
- 【vous】Ayez. 持ってください。
【avoir の命令法の例文】
Aie du courage. 勇気を持ちなさい。
Ayons de l’espoir. 希望を持ちましょう。
命令法を否定形にする方法
基本的には、普通の文の命令法と同じように、動詞をne(ヌ)とpas(パ)で挟むだけで否定文になります。
例)
Ne regarde pas. 見てはだめ。
Ne mangez pas ici. ここで食べてはだめ。
Ne Touchez pas. 触ってはいけません。
Ne prenez pas de photos. 写真を撮ってはいけません。