弁護士なしでフランス人と離婚する方法【体験談】

コラム

フランスでは、離婚をするのに弁護士のお世話になる必要があります。
とはいえ、私は弁護士に力を借りることなく、フランス人の元配偶者と離婚することができました。
ここでは、そんな私の体験をご紹介したいと思います。

マーモットさん
マーモットさん

まとまった情報がネット上になかったから、全部自分で問い合わせたりして得た情報だよ。

皆さんの役に立てば幸いです。

※最終的には一次情報で最新の情報をチェックをしてくださいね。

まずはフランスを出て日本に帰国!

最初にお断りしておくと、私の取った方法は、事情があってフランスからまったく出られない方には残念ながら実行できません。

日本に帰国してそこを居住地として定めると(住民票があると)、日本の法律で離婚できるようです。

帰国の前に、フランス人配偶者に、日本の離婚届にサインを書いてもらうのを忘れずに。

マーモットさん
マーモットさん

離婚届は役所のサイトでダウンロードできるから、海外にいても入手可能だよ。

フランス人との離婚に必要な手続きは?

右も左もわからなかったので、まずは在日フランス大使館にメールで必要書類について聞いてみました。すると、以下のサイトを参照するようにとの返事が来ました。
https://jp.ambafrance.org/Divorcer-a-l-etranger

上記サイトの真ん中くらいにPDFのリンクがありますが、こちらに離婚手続きについて詳しく書いてあります。

内容を要約すると・・・

◉日本で離婚した人は、フランスの市民権記録(acte de l’état civil français)の更新を依頼して、「離婚」の記載をしてもらう必要がある。
◉市民権記録の更新をするのは、管轄地域の司法裁判所(Tribunal Judiciaire)の検察官(Procureur)が行う。
◉書類を送付する際には、書留郵便(lettre recommandée avec accusé de réception)にすること。
◉フランス大使館では離婚の手続きに関してはノータッチなので、各々が管轄の裁判所と直接やり取りをすること。

ということで、とにかく司法裁判所に必要書類を送れば良いことがわかりました。

書類の送り先は?

フランスの役所で結婚式を行なった場合は、式が行われた地区を管轄している裁判所に送ります。

フランスではない国で結婚式を行なった場合は、以下のナントの裁判所に送るそうです。

Monsieur le Procureur de la République
Tribunal Judiciaire de Nantes
Quai François Mitterrand
44921 Nantes Cedex 9
France

ちなみに私の場合は、パリ郊外にあるVal d’Oise県・Cergyという町で結婚式を行なったので、以下の住所に送りました。

Monsieur le Procureur de la République
CDAD Tribunal judiciaire de Pontoise
3 rue Victor Hugo
95033 CERGY PONTOISE CEDEX

裁判所に送るのに必要な書類は?

必要書類に関しても、PDF内でリストアップされていました。

詳細の翻訳&要約は以下の通りです。

1.外国での離婚をフランスで有効にするための依頼書(依頼主の連絡先、日付、署名を入れる)
2.日本国籍の者の戸籍謄本(抄本ではなく謄本)
3.日本国籍の者の住民票(離婚手続開始日における当事者の所在地を証明するため)
4.離婚届記載事項証明(離婚届を受理した役所で発行される)

また、日本の裁判所で離婚に関する手続きを行なった場合、準司法的調停または調停離婚の議事録が必要。

【注意点】

・日本の当局が発行した書類でなければならない。
・書類は、日本の外務省のアポスティーユを取得する必要がある。
アポスティーユの詳細についてはこちら:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html

・日本語の書類は専門の法定翻訳家に依頼してフランス語に訳してもらう必要がある。
法定翻訳家のリスト:https://jp.ambafrance.org/article3977

5.フランス国籍の方の出生証明書のフルコピー(日本にいる場合はフランス大使館を通して発行してもらう)
6.フランスの役所で発行された婚姻証明書のフルコピー(日本にいる場合はフランス大使館を通して発行してもらう)
7.日本国籍・フランス国籍の者のパスポートのコピー(つまり二人のパスポートのコピーが必要)

マーモットさん
マーモットさん

法定翻訳家に書類の翻訳を依頼しなければならないから、1万円ちょっとお金がかかるよ。ちなみに筆者はFRANCESPACEというところに戸籍謄本、住民票、離婚受理証明書の翻訳を頼んだよ。

書類を全部揃えて送れば離婚完了!

私はまず書類を元夫のところに送り、彼が必要な書類を加え、それから書留で裁判所に送ってもらいました。

実は、日本の役所で離婚届が受理された時点で日本国内での離婚は成立しているので、上記の一連の手続きをしなくても、フランス人ではない相手となら再婚が可能らしいです。

とはいえ、日本の役所に離婚届が受理されただけではフランス国内では離婚したことにならないので、フランス国籍の人との再婚はできませんし、元配偶者も再婚ができなくなってしまいます。

少し手間はかかりますが、フランス国内で弁護士を立てて離婚するよりも金銭的にも精神的にも楽なはずなので、私としてはこちらの方法がおすすめです。

この記事が、皆さんのお役に少しでも立てば幸いです。

マーモットさん
マーモットさん

日本ほど離婚が楽にできる国ってないのかも。国際結婚はもういいや、なんて思っちゃった笑。離婚が面倒すぎるから、事実婚を選ぶフランス人の気持ちもわかるな。

タイトルとURLをコピーしました